読む前に
前日までに
- 本を選ぶ
自分が読みたい本、読んであげたい本、季節や行事の本、子どもが喜びそうな本など、いくつか選んでおきましょう。
- 本に開きぐせをつけておく
新しい本だともったいない気もしますが、子どもたちが絵がよく見えるように、また自分が読みやすいように、1ページずつ思いっきり開いてクセをつけましょう。
- 絵をよく見る
自分がどんな絵を見せて読んでいるのかわかるように、よく見ておきましょう。見せ場がわかったり、言葉では表現していないけれども絵で表現しているところがわかります。どの絵を見せたいか考えてみましょう。 - 黙読→音読(何回でも)→時間を測って読む
まずは話の流れを把握しましょう。その後、読み方を考えます。どんな速さでどんな声音で読んでいくと物語の良さをひき出せるか考えます。上手い人を真似るのももちろん良いと思いますが、自分に合う読み方を見つけていきます。
読み終えるまでに大体どのくらいの時間がかかるのか測っておきましょう。当日焦らないですみます。
当日
- その日の子どもの様子と読みたい本が合っているか見極める
例えば、次の日遠足で浮き足立っている時に悲しい本を読んでも響きません。また、怒られてしゅんとなっている時に参加型の本を読んでも盛り上がりません。いくつか読める本を用意しておき、その時の様子で選びましょう、 - 会場のスペース・時間を考える
椅子に座って子どもたちの間隔が空いているときに小さな絵本を読んでも見えないので、小さく集まってもらうか、大きな本や紙芝居にしましょう。(園では給食を食べる直前で席を立って欲しくない時などがあるので状況に合わせるようにします)
また、次にやりたい事の時間が決まっている時に、余裕をもって読み終えることができる本を選びましょう。忙しい中での時間配分大事ですよね。
読みながら
子どもの反応を見る
思ったよりも集中して物語に入ってくれていると思う時もあれば、うまく入り込めていないなという時もあります。この場面は反応がいいな、この言葉遣いが理解できていないな、絵をもっと見たがっているな、飽きてきた子もいるな、など読みながらも様子がみられるといいですよね。(と言いつつも、私は読むことに集中しすぎて様子が見られないことも多々あります・・・)
子どもに対応していく
「その本知ってるー!」と内容を先に話したくなってしまう子がいます。そんな時は「みんなが楽しめるようにシーってしててね」と一声かけておくと我慢してくれます。途中で気持ちが盛り上がり、話してしまう子も多いですが・・・
読む前に表紙を見せると「(表紙の絵が裏表紙まで)繋がってる?」とよく聞かれます。繋がっているか気になりますよね。開いて見せてあげましょう。
絵をもっと見たがっている時は、ゆっくりページをめくります。
いくつかの場面が1ページに描いてあって、子どもの目が追えていない時は指差します。
子どもが理解できない言葉が出てきたら、物語に重要なところだったり子どもが気になって言葉を呟いて繰り返していたら、一回読んだ後にその部分だけ言い換えてもう一度言うこともあります。
時間を見る
次にやることが決まっている時には、余裕をもって間に合うように時間を見ながら読み終えましょう。また、練習した時と実際読んだ時の時間の差も見ていきましょう。
読んだあと
自分の読み方と子どもの反応を考える
- 大袈裟に読みすぎなかったか、逆に抑揚が足りただろうか
私はついつい気持ちが入り込みすぎて興醒めさせていないか心配になります・・・ - 声の大きさはどうだっただろうか
地声の大きさもありますが、後ろの子にも声が届いているか考えましょう - ページをめくる速さは子どもの気持ちと合っていただろうか
もっと絵を見たい、ページをめくるのが速すぎて気持ちがついていけないこともあるので気をつけましょう - 本と年齢は合っていただろうか
同じ年齢でも学年やクラスの雰囲気によって合わないこともあると考えましょう - 読み聞かせを喜んでいたかどうか
子どもが心地よい時間、楽しいひと時を過ごせたのかどうか、これが一番大事だと思います
次回はどうしていこうか考える
練習より早口になってしまったから、次回はゆっくりを意識して読もう!など、今回の経験を生かし次回はどうしていくか考えましょう。どんどん良い読み聞かせになるはずです!
読んだ本を記録していく
色々なクラスに読み聞かせをしていると、どのクラスにどの本を読んだのかわからなくなってしまいます。「それ、読んでもらったよ」と言われてしまうことも・・・記録しておけば安心です。また、記録しながら、あの本読んでなかったから今度読もう、などと気づくことも多いです。
思ったより子どもが喜ばなかった時、思い通りの反応をしてくれた時、思いがけず喜んでくれた時など読み聞かせは毎回思うことがあります。
読み終わった時に「あー面白かった」と言われると嬉しくてやめられませんよね。